●主なスペック 送信周波数範囲:1.5MHz〜50MHz(受信=ジェネカバ)モード:SSB/CW/FSK/PSK/AM/FM送信出力:TS-990S:5〜200W(AM以外)/TS-990D:5〜50W(AM以外) オートマチックアンテナチューナー内蔵スイッチング電源内蔵FETファイナル(50V動作) ●受信部の特長 ◆すべてのアマチュアバンドでダウンコンバージョン方式を実現。
(メイン受信部) メイン受信部は、すべてのアマチュアバンド受信時に第一IF周波数8.248MHzのダウンコンバージョン方式を採用。
従来のアップコンバージョン方式では成しえなかった優れた近接ダイナミックレンジ特性を実現しました。
◆IP3+40dBmの達成に貢献する新開発のミキサー。
(メイン受信部) メイン受信部の心臓である第一ミキサー回路に、新開発の“Double Balanced Grounded Switch Typeミキサー”を搭載。
第一ミキサーまでの信号経路には、大入力信号による歪みの発生を防ぐため、大型コアのトロイダルコイルの採用や、バンドなどの信号切り替えにリレーを用いるなど、選び抜かれた回路と部品群により、第3次インターセプトポイント+40dBmクラスを実現しています。
◆近接妨害除去に真価を発揮。
新開発の狭帯域High-IPルーフィングフィルタ。
(メイン受信部)5種類のHigh-IPルーフィングフィルターを実装。
CW(モールス符号)運用で頼りになる500Hz、 270Hzの狭通過帯域幅はもちろん、SSBで使用される2.7kHz、AM/FMに適した6kHz、15kHzをカバーします。
これらのフィルターは、DSPによる最終通過帯域幅設定と連動して自動的に選択。
また手動切り替えも可能です。
◆高い周波数を分周し高C/Nを実現する新開発のVCO分周型第一局発 TS-990の局発回路は、メイン受信部用:「VCO分周型/DDSダイレクト」、サブ受信部用:「DDSダイレクト」、送信部用:従来型PLLと、対象となる信号系に合わせて独立した構成となっています。
メイン受信部の第一局発に採用した新開発のVCO分周型方式は、VCOを目的周波数よりも高い周波数で発振させ、 それを分周することによってDDSダイレクト方式に迫る良好なC/N 特性と、PLL 方式の特長であるスプリアス(不要輻射)の少ない局発信号を実現します。
局発の低雑音化、高C/Nレシオで目的信号をノイズに埋もれさすことなく、ピュアな状態で第一IFに変換可能です。
◆高い安定性と消費電力削減を両立した±0.1ppmのTCXOを実装 基準信号源として周波数安定度±0.1ppmのTCXO(温度補償型水晶発振器)を標準で搭載しました。
高い周波数安定度でありながら、OCXO(温度制御型水晶発振器)のような予熱時間は不要なため、電源オフの状態からでもすばやい起動が可能です。
ヨーロッパの省エネルギー規格Lot6に準拠。
待機時省電力モードでの消費電力は0.5W以下を実現しています。
また、10MHzで基準信号の入出力が可能です。
◆21MHz帯以下の主要アマチュアバンドで、ダウンコンバージョン※2(サブ受信部) サブ受信部は、クラスを超えた受信性能が好評なTS-590の受信部をさらにブラッシュアップ。
特にフロントエンドには主要アマチュア5バンドでダウンコンバージョンが可能な回路構成を採用しているため、 サブ受信部でありながらも“実戦的な”運用ができます。
※2:1.8/3.5/7/14/21MHz帯でIF帯域が2.7kHz以下のとき(SSB/CW/FSK/PSK) ◆メインとサブの受信部、バンドスコープに専用DSPをトリプル搭載 3個のDSPを各主要ブロックに配置。
メインIF、バンドスコープ、サブIFなどの信号処理を分散して分担させることで ゆとりあるデジタル信号処理を実現します。
(FMモードはAF DSP処理) ◆デジタルとアナログを融合させた先進のAGC(Auto Gain Control)制御SSBやCWの受信音質はオーディオの周波数特性やフィルターの遅延特性だけで決まるものではありません。
AGC特性もきわめて重要な役割を担います。
多くのファンからの「長時間ワッチしていても聞き疲れしない」という評価は、ケンウッド無線機のAGCならではの特性です。
DSPのAGC制御アルゴリズムだけでなくアナログAGC部も合わせて進化させ、“ケンウッドトーン”にさらなる磨きをかけています。
◆多彩な混信除去・ノイズ除去機能IFフィルター帯域可変、IFフィルターのA/B/Cワンタッチ切り替え、IFノッチ、バンドエリミネーションフィルター機能、デジタル/ アナログ2 方式を搭載したパルス性ノイズを低減させるノイズブランカー機能、ノイズリダクション機能などを搭載しています。
●送信部の特長 ◆200Wでの安定運用を約束する高信頼設計 50Vで動作するPOWER MOS FET 「VRF150MP」をプッシュプルで使用。
200Wの高出力を、すべてのバンドで安定して得られます。
このFETの特性を余すところなく生かすためにバイアスやマッチング条件を追求し、優れたIMD(相互混変調歪み)特性を実現しました。
DSPが生み出すクリーンな変調信号をリニアリティの良いアンプで増幅することにより、定評のある“ケンウッドトーン”を実現します。
◆高速動作が可能なオートマチックアンテナチューナー内蔵1.8〜50MHzのアマチュアバンドをカバーし、受信時にも動作可能なプリセットタイプのオートアンテナチューナーを内蔵。
高速動作で定評があるリレー方式により、瞬時のバンドチェンジによる迅速なQSY(周波数・バンドの変更)が可能です。
リレー、コンデンサー、コイルなどは200Wの大電力に耐える部品を使用しています。
◆各ユニットに充分な風量を送るクーリングシステム 200Wの出力を安定して得るには、クーリングが非常に重要です。
本機では大型のアルミ製ヒートシンクによるフィンタイプ構造で放熱効率を向上。
さらにスイッチング電源、ファイナル部、アンテナチューナー用に独立した速度可変のファンを設け、各ユニットを充分な風量で冷却します。
なお、スイッチング電源、ファイナル部はツインクーリングファン構成。
温度検出により回転数を制御することで、静音性を高めています。
●表示部の特長 ◆視認性の良いデュアルTFTディスプレイ搭載 フロント部に世界初デュアルTFTディスプレイを搭載。
快適な視認性と操作性を実現しました。
◆目的信号の周囲を監視できるメインディスプレイ7インチTFTメインディスプレイは周波数、モード、メーターなどの基本情報、各種付属機能のON/OFF状態などを表示。
また内部パラメーターの設定やメモリーリストの表示なども行えます。
さらにバンドの状況を監視できるバンドスコープ機能を搭載。
DSPによるFFT処理で高速スイープを実現します。
またウォーターフォール表示をはじめ、さまざまな表示に切り替え可能です。
◆目的信号自体を監視するサブディスプレイ3.5インチTFTサブディスプレイをメインツマミ上に配置し、周波数読み取りの視線移動を最小化するだけでなく、復調オーディオスペクトラムを表示することで目的信号そのものを監視できます。
●操作性の特長 ◆直感的な操作ができる新周波数ファンクション 従来VFO A/VFO B を切り替えていた周波数ファンクションを、メインバンドとサブバンドの切り替えで実現。
メインダイヤルツマミ上部にあるサブ側のRX(受信)キーでサブ受信のON/OFF、TX(送信)キーでシンプレックスとスプリットの切り替えが可能です。
さらにLEDの点灯で現在の状況がひと目でわかります。
◆クイック設定ができる新スプリットファンクション 従来シリーズと同様にM>S とM/S による設定に加え、2アクションのクイックなスプリット設定が可能です。
◆スプリットやサブ受信状態もメモリー可能 最大120ch のメモリーを用意。
レピーター周波数に加え、ビーコンや放送局のプリセットが可能。
さらにデュアルチャンネルメモリーにより二波同時受信の状態の呼び出しも簡単にできます。
◆PCから「TS-990」シリーズを遠隔操作 ラジオコントロールプログラム(無償)により、ほぼすべての機能がPCでコントロールできます。
*対応OS:XP(32ビット版 SP3以降)、Vista( 32ビット版 SP2以降)、Windows 7 (32ビット版/64ビット版) ◆外部入出力の切替に対応したDATAモード マイク端子に加え、背面パネルにアナログオーディオ入出力、USBオーディオインターフェイス、光デジタルインターフェイスと多彩な入出力インターフェースを配置しています。
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